【善光寺仁王門・千社札剥がし】2018/9/13

【善光寺仁王門・千社札剥がし】


信州善光寺の仁王門は宝暦2年(西暦1752年)に建立されてから
2度の火災に遭い現在の仁王門は大正7年(西暦1918年)に再建されたものです。
その仁王門も今年でちょうど100年目の節目に当たります。
またその間大変多くの参拝者を迎えました。
当時庶民の間では「千社札」という参拝者自身の名を記した札を山門や仁王門の柱に貼付し、

参拝した証に自身の名を残す風習がありました。


時が経ち現在では「千社札」を貼付することは禁じられております。
理由はいくつかございますが、一番の理由は貴重な文化財を痛めてしまうと言う事。
昔は天然の漉き紙に、米を潰し溶いたものなどを糊として使用してたものでしたが、
現在は人工工業物が使われている紙、インク、糊などがほとんどな為に、

貴重な建造物の材質を変色、または変質させてしまう為です。



貴重な文化遺産を後世に残すべく善光寺が主体となり、
文化財や材質の専門家を招き指導を受け、
仁王門に貼られている千社札を取り除くことになりました。

 

これからも未来永劫、先人達が築き上げてきたものを守り伝えて行く・・・
これが善光寺さんのお膝元に住まう者のお役目だと思っております。

ご注意:現在ではどの様な材質でも、建造物に異物を貼付することは禁じられております。